概要
赴任した中学校に、Y君が転入してきました。
「ここでバスケットボールがしたい」の一心で転入をしてきたらしいのです。
部活顧問は赴任したばかりの私。
前の学校での生活は決していい生徒と呼ばれるものではなかったようでしたが、
転入先での学校生活は、それを微塵も感じさせませんでした。
それが部活の取り組みにも表れ、
仲間や後輩に対して技術指導をする場面をよく見かけました。
ただ、走ることが少し苦手で、
足を使った練習をするとついてこられないこともあり、
それが元で私とトラブルになったこともありました。
夏の総体の県大会、コートの他の四人に、
「負けたら引退なんだから頑張るぞ。」
と声をかけていました。
高校に入り、他の生徒と、私についての話題になったらしく、
当時は感じませんでしたが、Y君が私に敬意を持っていたことを知りました。
もっといろんな指導をしておけば良かったと後悔します。