千葉県の房総半島のヒメコマツ 千葉県版レッドリストにおいて最重要保護生物に指定されています
2023年4月20日 11時19分令和5年の春 たんぽぽの種がたくさんついていて、つつじの花もきれいに咲いています。
ヒメコマツの写真を撮っている時、「ずいぶん大きくなったね!」 と散歩途中の方が足を止めて声かけてくださいました。県民の皆さまに見守られながら育っています。
植えたばかりの時の樹高は60センチ程でしたが、今年は新芽も伸びて125センチ程に成長しています。
千葉県自然保護課 生物多様性センターのヒメコマツ系統保存サポーターとして、さわやかちば県民プラザ施設内に植樹して5年が経ちました。
ヒメコマツはゴヨウマツというマツの仲間で、名前のとおり葉が5つに分かれていることが特徴です。
房総半島のヒメコマツは、約1万年前まで続いた氷河期の生き残りであると考えられており、他の地域と比べて低標高で温暖な地域に分布していることや、近隣のヒメコマツの生育地から地理的に孤立していることなどから、学術的に重要な集団として注目されてきました。しかし、近年は松枯れ病や風水害によって数を減らしており、現在では房総半島の野生のヒメコマツは70本程度になっています。
ヒメコマツ分布域は、東京大学千葉演習林、国有林、県有林にまたがっています。
平成20(2008)年度に、県自然保護課が事務局となってヒメコマツ保全協議会が発足し、これらの関係者が協調して保全活動を行っています。
詳しくは、生物多様性センターのホームページでご覧いただけます。